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編集部員が自彊術教室を現地取材|体験してわかった自彊術を長く続けられる秘密
医療費が膨れ上がる現在の日本で、2017年現在、5万7000人がみずからセルフケアとして「自彊術」を実践し、継続できているという事実。
自彊術が歴史ある健康体操だと知っていた編集部ですが、本音をいうと、なぜ100年以上も続いているのか、誰が実践しているのか、その実情については理解できていませんでした。
ところが、実際に自彊術教室で体験をしたことで、その謎が解けました。
体を鍛えるため、美しくなるため、健康になるため…こうした理由を抱え、多くの人たちはジムやヨガ教室、ピラティス教室などに通うはずです。
自彊術教室に通う理由も、近いものがあります。健康を維持するためだったり、長生きするため、はたまた体調を整えるため…様々な理由で自彊術教室に通っているのです。
しかし、前者と後者には大きな違いがあります。
自彊術教室には、「人と人の強いつながり」があります。それが、100年以上続き、多くの人を魅了しつづける自彊術を支えているのではないでしょうか。
自彊術教室には、老若男女が集まる
東京都北区—。
自彊術本部は、山手線駒込(こまごめ)駅から徒歩5分の場所にあります。
本部の自彊術教室は、毎週水曜日の18時頃に開かれます。参加者は20代から、上は80〜90代の人までの老若男女。
とはいえ、教室の雰囲気はとても和やかです。参加者に話を聞くと、自彊術を行うことを楽しみにしていることがわかります。世代や性別による垣根は一切なく、多くの人が笑顔で挨拶を交わし、自彊術を開始する前のわずかな時間を談笑しています。
ジムなどではなかなか見ることのできない、世代・性別を超えた人と人とのつながりが、自彊術教室には存在しているのです。
指導者の丁寧な教え方、先輩からの優しいアドバイス
自彊術は100年前にマッサージや指圧、整体など、さまざまな治療法をもとに考案された体操です。31動作の一つひとつにはもとになった治療法があります。
そのため、自彊術の各動作には、それぞれのお手本になる基本の型があります。しかし、参加者の誰もが基本動作を忠実に行えるわけではありません。年齢や体力、持病などによって、背すじを伸ばせなかったり、腕・ひざ・足首などが曲げられないといったケースもあります。
自彊術教室では、指導者は最初から基本動作を強制することはなく、一人ひとりの体に合ったベストなやり方を手ほどきしてくれるのです。
「自彊術のやり方をよりくわしく知りたい」「自分の体に合った自彊術ができているのかを指導者に見てもらいたい」といった人は是非参加してみてください。
また、「一人では自彊術を続けていく自信がない」という人にもおすすめです。先輩からの優しいアドバイスや仲間意識を持てることで、きっと長続きするはずです。
教室は全国に約4600カ所あり、本部に連絡すれば紹介してもらえる
習い事などを始めるとき、「自宅から通える場所にあるのか…」「一人だと行きづらくて…」「なじめるのか心配…」などとあれこれ考えて、一歩を踏みだせない人も多いのではないでしょうか。
自彊術教室に通いはじめるのに、そうした心配はいりません。
自彊術の教室は全国で約4600カ所、米国・ワシントンに4カ所、台湾に1カ所あります。自彊術普及会本部に連絡すれば、あなたの自宅や会社の近くで通いやすい教室を案内してくれます。
今回、現地取材と称して自彊術教室に参加した筆者2人(30代・40代)も、それぞれ一人ずつ別日に参加しましたが、周囲の人に温かく迎えられました。
初心者を温かく迎えて、指導者と先輩方が一体となって自彊術を一から教えてくれる。一度行ったら、次も必ず行きたくなる温もりがあります。
自彊術教室の問い合わせ先
公益社団法人自彊術普及会
住所:〒114-0015東京都北区中里2-14-1
電話:03-3940-6696(平日10:00〜17:00)
公益社団法人・自彊術普及会HP(左をクリックするとリンク先へジャンプします)
健康維持を目的の方、悩みの症状のセルフケアの一環として試してみたい方など動機はさまざまだと思います。
病院で適切な治療を受けつつ、試してみてはいかがでしょうか。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/©自彊術普及会 © Fotolia ©カラダネ
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