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尿漏れ・頻尿の原因と対策【男性編】治し方総まとめ(わかさ出版監修)
尿漏れと頻尿の悩み、男性と女性では原因も治し方も少しずつ異なります。
例えば、女性の場合は腹圧性尿失禁といって、笑ったり重いものを持ったりといった、おなかに力が入ったときに尿が漏れる場合が多いといえます。
一方、男性の場合は、おしっこが出終わったと思ったら下着の中に少しだけ漏れてしまう「チョイ漏れ」や「尿の勢いの低下」「残尿感」に加え、女性と同じように「夜間頻尿」で悩む人が多いのではないでしょうか。
これは男性に特有の前立腺という組織が深く関係しています。
男性の尿トラブルを早く改善させるためにどうすればいいか……専門家の話をまとめると、太ももとふくらはぎに秘密があるようです。
泌尿器科の専門医の治療を受けつつ、この記事を参考に自分でも対策を講じてください。
なお、女性の尿漏れと頻尿については、下記の記事をご覧ください。
前立腺肥大が男性のチョイ漏れや残尿感を招く?
早速ですが、男性の膀胱の出口で尿道を取り囲むようある生殖に欠かせない臓器、それが前立腺です。
前立腺は通常はクルミの実くらいの大きさといわれますが、40代ころから徐々に肥大します。これがいわゆる前立腺肥大と呼ばれるもので、中高年男性の大半の人に見られます。つまり、それ自体は病気ではないというわけです。
問題は、肥大した前立腺が尿道を圧迫する場合(下の図版参照)。チョイ漏れや尿の出る勢いの低下、排尿後に尿がまだ残っている気がする残尿感を感じるようになります。
尿がジワジワ漏れて下着を汚すことも多いそうです。いわゆる溢流性(いつりゅうせい。あふれ出るという意味)尿失禁と呼ばれるものです。
もちろん、気にならない程度ならいいのですが、日常生活に支障をきたすならすぐ対策を講じてください。
さて、自分でどのような対策をすればいいのでしょうか。
ご自身が前立腺肥大に悩まれた経験がある、健康体力研究所の野沢英雄先生の話では、足の強化がおすすめだといいます。
前立腺肥大を招く原因。足の運動不足が一因かも?
前立腺肥大がなぜ起こるのか……その原因は実はまだはっきりとは解明されていないそうです。
もちろん、中高年に多いことから「年を重ねること」そのものが一因なのは間違いありませんが、ほかにも食事の欧米化も関係しているのではないかとのこと。男性ホルモンの働きも影響しているでしょう。
そして、もう一つ。下半身が運動不足だと前立腺への血流が悪くなって、肥大が進むのではないかと野沢先生はいいます。このことは、泌尿器科の専門医も以前、健康情報誌『夢21』で指摘しています。
実際、野沢先生は以前に頻尿に悩まされ、病院で前立腺肥大といわれたそうです。そこで、野沢先生は「ある運動」をしたところ、その後、肥大していた前立腺が小さくなったといわれたそうです。
野沢先生の例は極端な例かもしれませんが、やはり自分で対策を講じることは大切ではないでしょうか。
「ある運動」、いったいどのような運動なのでしょうか。
前立腺に近い太ももを強化する快尿スクワット。夜間頻尿も解消へ
野沢先生が行った、「ある運動」とは快尿スクワットです。足を肩幅より少し広げて立ち、両ひざを徐々に曲げて、ひざの角度が直角に近くなるまで曲げたら、今度は徐々に両ひざを伸ばしていくそうです。
くわしいやり方は下記の記事をご覧ください↓↓↓
快尿スクワットをすると下半身、特に太ももが鍛えられます。太ももは全身の筋肉の中でも最大級の大きさ。しかも前立腺へも距離が近く、この部位を鍛えるのはおすすめといえるのではないでしょうか。
野沢先生は、快尿スクワットによって夜間頻尿や残尿感が解消し、尿の勢いも強くなったそうです。
男性の尿漏れと頻尿の対策【快尿スクワット】はやり方も簡単
排尿後のチョイ漏れは、会陰押しで改善する?
さて、男性はおしっこのあとに、下着の中で尿が少し漏れてしまう「チョイ漏れ」で悩む人が多くいます。
女性医療クリニックLUNAグループ理事長の関口由紀先生の話では、チョイ漏れは正式には「排尿後尿滴下」といい、自分でもある程度は防ぐことができるそうです。
チョイ漏れは、尿を押し出す球海綿体筋が衰えることで尿道に尿が少量残るのが原因。残った尿が下着にジワジワ出てしまうのです。そこで、排尿後に男性器の下(ちょうど股のあたり)にある会陰部を押して残った尿を絞り出せば、チョイ漏れを防ぐことができるそうです。
イラストでわかるくわしいやり方が下記の記事にあります↓↓↓
夜間頻尿の対策にはふくらはぎを刺激しよう
夜間頻尿は夜寝る前の水分をとりすぎだけが原因ではありません。神田医新クリニック理事長の横山博美先生の話では、昼間にとった水分がふくらはぎにむくみとなって現れ、それが夜間に尿となって出るのが一因とのこと。
ふくらはぎは、第二の心臓とも呼ばれるように、下半身にたまった血液を心臓へと戻す重要な役割をしています。ところが運動不足によってふくらはぎが使われないと、昼間に水分が足にたまってしまうというわけです。
改善の秘訣は2つ。一つは、ふくらはぎに使い捨てカイロを貼ること。もう一つは、ふくらはぎを両手で絞るように刺激を加えること。やり方については、せき接骨院院長の関博和先生が下記の記事で解説してくださっていますので、ぜひお読みください↓↓↓
いかがでしたでしょうか。男性の尿漏れや頻尿も、もちろん最近多い夜間頻尿もセルフケアでよくなることがあります。病院で専門医に診てもらったうえで、ご自身でもセルフケアを試してみてください。
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記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
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