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【専門医解説】股関節痛の人は眠るとき【ひざ下枕】を。寝られないほどの痛みも引く

解説 ヒロ整形クリニック院長
勝野 浩

股関節痛の人は、寝ているときも痛むという声がよく聞かれます。これは、寝ているときに股関節に負担がかかるため。どうにか痛みが出ないように、悪化しないように眠ることができないのでしょうか。

股関節痛が痛まない眠り方のコツについて、整形外科の専門医、勝野浩先生に話を聞きました。

布団に腰が沈み込むと股関節痛が起こる

股関節痛は、日中の動作時だけでなく、夜にベッドや布団で寝ていても起こることがあります。実際に、股関節痛で夜中に目が覚め、安眠できない人も珍しくありません。
これには理由があります。ベッドや布団がフカフカで柔らかいと、寝たときに腰が沈み込むためです。

腰が沈み込んだ状態になると骨盤が傾いて、それに連動して股関節が屈曲(足のつけ根をおなかに向けて曲げる動き)します。
その結果、股関節に負担がかかって痛みが現れるのです。ですから、寝たときに骨盤が傾かないように対策を練ることが肝心です。

ひざ下枕で股関節の負担が軽減

簡単な対処法は、あおむけに寝たときに、ひざ下に枕やクッション、あるいは丸めたバスタオルなどを置くこと。
これを私は「ひざ下枕」と呼んでいます。
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ひざ下枕をすると、太ももが全体的に少し持ち上がります。それによって、ベッドや布団に沈み込んでいた骨盤の傾きが正され、もとの正常な角度に戻って股関節の屈曲が緩和されるのです。すると、当然のことながら股関節の負担は軽減されます。

股関節痛の人は、今日の夜からひざ下枕を試してみてください。股関節の負担が軽くなって痛みも和らぎ、朝まで快眠できる人がおおぜいいます。
もちろん、股関節痛の人はセルフケアも大切ですが、整形外科医にかかって治療を受けることは忘れないでください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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