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【ひざが長年痛い】長引く膝痛は「モヤモヤ血管」が原因?医師考案の治し方は指でひざを押すだけ
痛みの原因について、今までの医療の常識とは一線を画す理論を唱えるのが、奥野クリニック院長(前・江戸川病院医師)の奥野祐次先生。
その原因というのが、「モヤモヤ血管(血管新生)」という血管にあるのだとか。もともと、整形外科ではなく血管内治療に従事していた奥野先生だからこそ、既成概念にとらわれずに気づくことのできた「発見」だったのかもしれません。
まずは、膝にあるモヤモヤ血管を消す方法「膝(ひざ)の10秒指圧」のやり方から解説いただきます。
なお、モヤモヤ血管についてどこよりもくわしく解説されている奥野祐次先生の最新刊書籍
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モヤモヤ血管を減らす「膝の10秒指圧」のやり方
最初に申し上げますが、痛みがある場合は必ず専門の病院で診てもらうことが重要です。それは絶対に守ってください。特に急性の痛みの場合は、モヤモヤ血管以外の原因が考えられますので必ず医師の診療を受ける必要があります。
膝のモヤモヤ血管を減らす「膝の10秒指圧」のやり方ですが、モヤモヤ血管がある場所(痛みを感じるため「痛点」と呼ぶ)を指で刺激するのです。痛点を、1回10秒押すのが基本。押すときの強さは、爪の先が白くなる程度が目安になります。
痛む場所が、膝の内側・外側・前側・裏側でやり方が異なります。くわしくは、下記の記事をチェックしてください。過剰なやりすぎは禁物です。
ここでは、やり方を動画で解説しますので、クリックしてぜひご覧ください。
モヤモヤ血管とは?膝痛の痛みの原因になる?
モヤモヤ血管とは
モヤモヤ血管という名称についてですが、医学的な正しい名称ではありません。この血管は、見た目がまるで細い糸が絡まったようにグチャグチャ、モヤモヤした形状をしているため、一般の方でもわかりやすいように「モヤモヤ血管」と呼んでいるのです。
私たち人間の血管には、生命を維持するために欠かせない正常な血管(生理的血管)と、病気を悪化させる異常な血管(病的血管)の2種類があります。モヤモヤ血管は、後者の病的血管の一種です。
モヤモヤ血管があるとなぜ膝が痛むのか?
第一に、モヤモヤ血管ができると、そのまわりに痛みの発信源となる神経繊維が増えるためと考えています。通常は血管と神経は対になっており、血管が新生すると神経線維も血管のすぐそばに寄り添う形でいっしょに増えていきます(専門的には、血管と神経のワイアリングという)。膝も例外ではありません。
モヤモヤ血管ができた場合も、当然ながらそのまわりに神経線維が増えます。このモヤモヤ血管とともに増えてしまった神経線維から、脳へ痛みを伝える信号が出ているのではないかと考えられるのです。
さらに、増えてしまった神経線維にはある特徴があるのですが、かなり専門的な内容になりますので、くわしく知りたい方は、下記の記事をチェックしてください。
第二に、炎症を引き起こすためです。
これは、モヤモヤ血管の独特な構造が関係しています。私は、正常な血管とモヤモヤ血管に特殊なインクを流してみる実験を行いました。インクを流すことによって、血管の外にインクが漏れ出るかどうかを確認してみたのです。
すると、正常な血管はインクがほとんど漏れ出てきませんでした。一方で、モヤモヤ血管の場合は、インクが血管の外にたくさん漏れ出ていることがわかりました。
これは、例えるなら、河川の土手が決壊して、中を流れる土砂が氾濫してしまうような現象です。その結果、周囲の家屋が浸水するのと同じように、モヤモヤ血管の場合も血管から血液や細胞外液という液体が血管外に漏れ出て、血管の周囲は水びたしになってしまいます。実は、炎症を起こしている場所が腫れてしまうのはこうした浸水が原因なのです。膝が痛くなるのも、このモヤモヤ血管の炎症が関係していることが多いのです。
こちらについても、くわしく知りたい方は、下記の記事をチェックしてください。
あなたの膝痛はモヤモヤ血管が原因?セルフチェック
みなさんの膝痛の原因が、本当にモヤモヤ血管にあるのか、疑問に思っている方も多いはずです。通常、血管はレントゲンには写らないので、モヤモヤ血管の有無を調べるとなると、造影剤を流してレントゲンを撮る、もしくはPET(ペット。陽電子放射断層撮影)検査をする、といった方法になります。とはいえ、それはみなさん自身ではできません。
そこで、みなさんの膝痛がモヤモヤ血管によるものかを、痛み方を目安に判定してみてください。病院で治療を受けてもなかなか治らない痛みで、痛み方の特徴が「ズキズキ、ジンジン、チクチクする」という人はモヤモヤ血管が患部にある可能性を疑ってみてください。
もう一つの目安は、指で押すと明らかに痛みが出る場合。押すと痛む部位を痛点と呼びますが、痛点がある人はモヤモヤ血管がそこに隠れていることがよくあります。
もちろん、この2つは目安ですので、確実にモヤモヤ血管があることを証明するわけではないことはご理解ください。
モヤモヤ血管を消す治療「運動器カテーテル治療」
第一に、モヤモヤ血管を減らすには、自力でできる「膝の10秒指圧」を行ってみてください。
第二に、モヤモヤ血管を減らす方法として、運動器カテーテル治療があります。モヤモヤ血管を消すカテーテル治療とは、極細のチューブを血管内部に挿入して細かな粒子を投与し、余計な血管を減らす治療です。
現在では複数の病院で実施されるようになっています。それについて、くわしく知りたい方は、下記の記事をチェックしてください。
【体験談】膝の10秒指圧による膝痛改善エピソード
膝の10秒指圧を実践し、モヤモヤ血管を消したことで難治の膝痛から改善した事例はたくさんあります。下に、体験談や症例報告の記事がありますので、ぜひクリックしてみてください。体験や症例報告は、あくまでも個人の感想であるため、誰にも同じ変化があるわけではないのですが、同じ悩みを抱えている人にはきっと参考になるはずです。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/© Fotolia ©カラダネ
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奥野先生が著者として執筆している書籍、『長引く痛みが嫌ならモヤモヤ血管を押しなさい』が発売中。お近くの書店やamazonなどで購入できます。
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出典:『長引く痛みを治したいなら「モヤモヤ血管」を押しなさい』
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