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尿漏れが手洗いやドアノブ接触で多発?(女性医療クリニック理事長が解説する原因と対策)
関口由紀
冷たいものに触れた時や体が冷えた時など、冷感で尿意を感じることは誰にでもあることです。
みなさんも少なからず経験したことがあるのではないでしょうか。
ところが、過活動膀胱の人の場合はその少しの冷感が刺激となり、強い尿意を発生させてしまうことがあります。症状が重いとその瞬間に少量でも尿漏れする可能性があります。
冷たいものに触れると強い尿意を感じるという人は、ぜひこれからご紹介する対策方法を試してみてください。
泌尿器科専門医の関口由紀先生に話を聞きました。
家の中でも手袋や靴下を着用しよう
健康な人でも冷たい水で手を洗ったり、冷たい金属製のドアノブに触ったりしたときに尿意を感じることはよくあります。ところが、我慢できないほど強い尿意が突発的に現れる人は、冷感刺激に膀胱が反応しやすい過活動膀胱の可能性が高いでしょう。
ふつう、膀胱にある程度の尿がたまると、その情報が脳に伝わって膀胱が収縮して尿意が起こります。ところが、過活動膀胱の人はちょっとした刺激に脳が過敏に反応し、意志に関係なく勝手に膀胱が収縮してしまうのです。ですから、冷たい水やドアノブに触っただけで尿意が起こる人の多くは、冷感刺激が原因と考えられます。
対策としては、まず、冷たい水に触れるのをさけるのは当然ですが、手を洗ったり水仕事をしたりするときには事前にトイレに行っておきましょう。そうすれば、もともと尿がたまっていないので尿もれを防ぐことができます。そのうえで、給湯器で温めたお湯を使って、手洗いや皿洗いなどの水仕事をしてください。給湯器がない場合は、ゴム手袋を着用するといいでしょう。
次に、冬場に外出のさいは必ず手袋を着用してください。特に冬は留守中に家の中が冷えるので、帰宅のさいは手袋を着用したままでドアを開ければ、冷たいドアノブへ地肌を触れずにすみます。家の中でも、手袋や靴下の着用をおすすめします。これは、冷たいドアノブや廊下に地肌が直接触れるのを防ぐためです。
最後に頻尿や尿漏れに悩む人、過活動膀胱の人は必ず専門の病医院で診てもらうことが重要です。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/©カラダネ © Fotolia
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