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【糖尿病対策のツボ】試した10人の血糖値が低下した「太もものツボ刺激」を治療家が解説
すい臓から分泌される「インスリン」というホルモンは、血糖値を下げる働きをしてくれます。
ところが、すい臓の機能が低下してインスリンの分泌は減ってしまうと高血糖の状態が続いて、糖尿病を招くといわれます。
糖尿病対策には、すい臓の機能を低下させないことがとても重要です。
食事の改善や運動をすることが大切ですが、この記事ではすい臓の働きをよくしたい人におすすめの方法として、太もものツボ刺激を紹介します。
佐々木整体治療院の院長である佐々木繁光先生に、ツボの場所と押し方を教えていただきましたので、みなさんもぜひ探して押してみてください。
糖尿病は、生活習慣の改善とともに病院で治療を受けることが何より重要です。そのことは忘れないでください。
インスリンの効きをよくしたい人におすすめのツボ
私はあんま・マッサージ・指圧師・鍼師・灸師の資格を持ち、さまざまな角度から患者さんの心身不調の治療を行っています。さらに薬剤師として臨床経験もあり、よく患者さんから「糖尿病の薬を飲んでも血糖値が下がらない」と相談されることがあります。
このような患者さんには、すい臓に通じるとされる「糖尿穴」のツボ刺激を教えています。なぜなら、このツボを両手の親指で力を込めてぐっと押すだけで、インスリンを分泌するすい臓の働きがよくなると私は考えているからです。
実際に、ツボ刺激で高い血糖値やヘモグロビンA1cの値が低く改善する人が少なくないのです。
すい臓に通じるとされるツボは、左の太ももの中心にあります。なぜ左の太ももだけなのか、と聞かれることもありますが、今のところはっきりした理由はわかっていません。
糖尿病の原因の一つに、インスリンの量や働きの不足があります。このインスリンを分泌するすい臓が、体の左側に位置するためと私は推測しています。
試した10人の血糖値が下がり、だるさが改善した人も
実際に、私が糖尿病の患者さん10人(60~70代)に協力してもらい、太もものツボを1週間押した試験では、10人全員の血糖値が下がりました。
それと同時に、糖尿病に伴うだるさが改善されて、体調がよくなった、やる気が出てきた、という人もいたのです。
もちろん、全員に作用するわけではないのですが、試してみる価値はあるはずです。
では、太もものツボの探し方と刺激する方法を説明しましょう。
糖尿病対策におすすめ!太もものツボの探し方
このツボは、左太もも前面の、ほぼまん中です。上半身の体重をかけるようにして、このあたりを親指で押してみましょう。特に痛いと感じるところがツボになります。場所は人それぞれで、微妙に違います。まん中よりややわきにずれる人もいます。
このツボは、イスに座ってひざを直角に曲げたときに現れるツボなので、足を伸ばしたり、床に正座したりしたときの姿勢では探せません。糖尿病や糖尿病予備群の人が押すと、強い痛みがありますが、健康な人はそれほど痛みを感じません。
高血糖を下げたい人は食後に押そう!ツボ刺激のやり方。
①イスに座り、ひざが直角になるように曲げる。
②両手の親指を重ねてツボに当て、体重をかけるようにぐっと3秒押してパッと離す。これをリズミカルに3回くり返すのを1セットとする。
ツボを押すときは長く押すのではなく、皮膚や皮膚の内側に瞬間的に刺激を与える感じで、一気に力を込めて押してください。
ツボ刺激は、目安として1日1セット行ってください。3度の食事のあとに行えば、さらにいいと私は思っています。やりすぎということはないので、テレビを見ているときや、本を読んでいるときなど、気がついたときに行うといいでしょう。
今、血糖値が基準値内の人でも遺伝などで糖尿病が心配な場合は、このツボを刺激して、健康なすい臓を維持するのに役立ててみてください。
もちろん、ツボ刺激ですべては解決できません。病院での治療を受けつつ、食事や運動でも糖尿病対策をすることが重要です。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/©カラダネ © Fotolia
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