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【甲状腺の病気をよくする生活】体内時計の狂いを正すのが肝心で、朝の光浴びがおすすめ

解説 伊藤病院院長
伊藤公一

甲状腺の病気は、体に異常が現れるだけでなく、精神や行動面にも影響して、生活のリズムが乱れることがあります。

そんな体内時計を整えるためによいとされている「朝の光浴び」について、甲状腺の専門病院である伊藤病院院長、伊藤公一先生に話をお聞きしました。

甲状腺の不調がある人は、必ず専門医の治療を受けることを忘れないでください。

体内時計を整える生活のポイント

バセドウ病などの甲状腺機能亢進症の人は、過剰な甲状腺ホルモンで興奮状態になり、主に夜に動き回るようになります。そうなると、朝はボーッとして起き上がれなくなり、昼夜逆転の生活に陥ることが多く見られます。

橋本病などの甲状腺機能低下症の場合は、だるくて疲れやすく何もする気になれず、いつも眠くなって夜も昼も意識できないような生活になりがちです。こうした生活が続くと、私たちの体に備わっている体内時計がどんどん狂ってきます。

体内時計は、1日24時間のリズムで、食事・睡眠・運動などをコントロールしています。この体内時計が狂うと、自律神経(意志とは無関係に内臓や血管の働きを支配する神経)やホルモンの働きが乱れ、甲状腺の病気の症状は、ますます悪化しかねません。甲状腺の病気の人にとって、毎日のリズムを整え、規則正しい生活を送ることは、治療のための生活のポイントともいえる重要なことなのです。

体内時計を正す3つの習慣

s_Fotolia_15865355_Subscription_Monthly_M.jpg❶体内時計を整えるのに最も有効なのは、朝、決まった時間に早起きして、すぐに太陽の光を浴びることです。光は目から脳へ届き、体内時計がリセットされて、1日のリズムが始まります。

s_睡眠TOP.jpg❷就寝は夜の12時前にしましょう。夜は、リラックス作用があるメラトニンというホルモンが分泌され、睡眠を促します。メラトニンには、血流に乗って時間の情報を運ぶ役割もあります。

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❸食事を決まった時間に規則正しくとることも大切です。体内時計は2種類あり、脳に「時計」、全身の細胞に「時計」があります。主時計は朝の光でリセットされますが、末梢時計は食事のさいの血糖値の上昇でリセットされます。つまり、食事を規則正しくとることで、体内時計のリズムも整うのです。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© Fotolia ©カラダネ

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