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医師解説【逆流性食道炎の改善法】みぞおちにカイロを貼ろう。胃酸過多の対策にも
健康やダイエットにいいと信じて水を頻繁に飲む人が多いようですが、水分のとりすぎは、漢方医学でいう水毒(水だまり)を招くので注意が必要です。水毒によって胃に水がたまると、胃腸の働きを低下させ、逆流性食道炎を引き起こしやすくなります。
そこでおすすめなのが、「みぞおちカイロ」です。
イシハラクリニック副院長である石原新菜先生に使い方を教えていただきました。
睡眠時にははがすことに注意しつつ、使用してみてください。また、逆流性食道炎はセルフケアだけでなく、病院での治療を受けることを忘れないでください。
みぞおちが冷たい人は要注意!
水毒とは、摂取した水分がうまく排出されずに体内にたまり、さまざまな不調を招くことをいいます。例えば、水が腸にたまると下痢になったり、内耳にたまると耳鳴りやめまいが起こったりします。そして、胃に水がたまると、胃液の量が増えて食道に逆流しやすくなるのです。
つまり、逆流性食道炎の人は、水毒を招いている状態ともいえるのです。
さらに、水だまりがあると、冷えて血流が悪くなります。その結果、胃の働きが低下して食べ物を腸へ送る働きも低下します。つまり、水毒があると胃液が過剰になり、消化能力も低下して、逆流性食道炎を引き起こしやすくなるのです。
実際に、水毒の患者さんを触診するときに、おなかをたたくとポチャポチャという水の音(振水音)がする人がいます。また、そういった人のみぞおちを触ると、ヒヤリと冷たいのがわかります。
みぞおちカイロで水だまりを改善しよう
みなさんも自分のみぞおちを触ってみてください。冷たい人は、水毒のせいで逆流性食道炎の症状が頻発する可能性があります。そうした人は、「みぞおちカイロ」を試してみてください。
やり方は簡単で、腹巻きをみぞおちまで覆うように、通常より少し上に着けます。そして、みぞおちからヘソの上あたりに、貼るタイプのカイロをつけるだけです。
こうすることで、胃やそのまわりの血流がよくなって水分代謝が促され、胃にたまった余分な水分が速やかに排出されます。さらに、胃が温まって活発に動き出します。
みぞおちカイロは、眠るとき以外、常に行うのがいいでしょう。眠る直前にカイロをはがし、翌日起きたらまたカイロを貼ってください。
低温やけどには十分に注意しましょう。カイロを熱く感じるときは、腹巻きを厚手にしたり、衣類の上から貼ってみたりなど、じんわり温かく感じる程度に調整します。
なお、みぞおちカイロは胃痛の人にもおすすめです。逆流性食道炎に限らず、胃の不調に悩んでいる人は、ぜひ試してみてください。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/© カラダネ © Fotolia
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