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【睡眠中の逆流性食道炎】のどがすっぱい!を防ぐには寝る前「きな粉牛乳」がおすすめ

解説 湘南予防医学研究所所長
野村喜重郎

逆流性食道炎の患者さんの中には、夜に眠っているとき、すっぱい胃液がこみ上げてきて、寝つけない、または夜中に目が覚めるという人がいます。
胃の入り口(噴門)のゆるみがひどくなってくると、横になるだけで胃酸が逆流して、胸やけや胃のムカムカ感などの症状が現れやすいのです。また、夕食をとる時間が遅い人も、消化が終わっていない状態で横になるので、胃酸が逆流しやすくなります。

就寝中の逆流性食道炎の症状を緩和するのに大切なことは何か、野村喜重郎先生に教えていただきました。逆流性食道炎でお悩みの方は、消化器科などで専門医の治療を受けることが重要です。そのうえで、記事も参考にしてみてください。

牛乳は胃酸を中和し、食道や胃の粘膜を守る働きがある

夜の睡眠中、逆流性食道炎の胸やけなどを防ぐのに大切なことは、まずは眠る3時間くらい前までに食事を終えることです。そして、そのうえで「寝る前ホットきな粉牛乳」をおすすめします。

ホットきな粉牛乳は、牛乳200ミリリットルにきな粉大さじ1杯を入れて、電子レンジで温めればできあがりです(作り方は下の図を参照)。あまり熱くすると、食道の炎症を刺激するので「温かい」くらいがいいでしょう。
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そもそも牛乳は、昔から胃潰瘍の民間薬として欧州で使われており、日本でも胃痛がするときに飲むといいとされてきました。
これは、牛乳は中性に近い食品なので胃酸を中和する制酸作用があり、また、牛乳のたんぱく質が食道や胃の粘膜を守るためと考えられています。

黒豆きな粉は抗炎症作用やストレス対策に役立つ?

きな粉は、ご存じのように炒った大豆を挽いたもので栄養満点な食品です。きな粉の中でも、私はたんぱく質とポリフェノールが一段と多く含まれている黒豆(黒大豆)のきな粉をおすすめします。

黒豆の良質なたんぱく質は、食道の粘膜を修復するのに役立ちます。また、黒豆に多く含まれるサポニンは抗炎症作用があり、食道の粘膜に生じている炎症の改善に役立つ可能性があります。

加えて、黒豆にはアミノ酸(たんぱく質の構成成分)の一種であるトリプトファンが多く含まれていることも見逃せません。

トリプトファンは、精神安定作用があり、自律神経のバランスを整え、精神を安定させる作用があります。逆流性食道炎の原因の一つにはストレスもあるとされ、その点からも黒豆のきな粉はピッタリではないでしょうか。
なお、黒豆のきな粉が手に入らなければ、ふつうのきな粉で代用してみてください。
簡単にできることですから、夜中の逆流性食道炎を防ぐためにぜひ試してみてください。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© カラダネ © Fotolia

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