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【ゼンタングル】VS【ぬり絵】両方試して脳の血流を調べてみました(シリーズ第4回)

解説 編集者・ハーバルセラピスト
二橋彩乃

今人気の創作アート「ゼンタングル」をご紹介する連載も、いよいよ最終回。この簡単で不思議なアートを描くと「心が落ち着く」「集中力が高まる」と感じるのは、なぜでしょうか。最後に、わかさ出版が行った脳の実証試験についてお伝えしたいと思います。



前頭葉が創造力のカギを握る

私たち人間の脳は、大きく前頭葉・後頭葉・頭頂葉・側頭葉の4つに分けられます。
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なかでも頭の前半分にある前頭葉は「脳の司令塔」と呼ばれ、「集中し、計画を立て、実行する」という知的活動を行っています(さらに前頭葉のなかの「前頭前野」は、創造力や思考を司る脳の最高中枢といわれています)。

前頭葉が、集中力や意思決定、モチベーションを高める重要な役割を果たしているのですね。

そこで、ゼンタングルに取り組んでいる最中、前頭葉はどのように働いているのか、ぬり絵との比較実験をしました。杏林大学名誉教授の古賀良彦先生の指導のもと、光トポグラフィー検査を用いて前頭葉16部位の脳血流を測定したそうです。脳が活発に働くほど、前頭葉に流れる血流の量は増えます。

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脳がぐんと活性化する!

実証実験では、40代と60代の女性の被験者に、ゼンタングル・ぬり絵・マス目のぬりつぶしの3つの作業をしてもらったそうです。

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光トポグラフィー検査では、脳の血流量が上がるほど赤みを示すのですが、結果、2人ともゼンタングルを行っているときに最も脳が活発に動いたことがわかりました。

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実験に協力してくれた2人の女性は、ぬり絵やマス目のぬりつぶしの作業よりも「手本はあるけれど複雑に感じた」ゼンタングルのほうが、「自由度が高く、面白かった」とのことでした。
ただし、今回ご協力いただいた2名の結果がすべての人に当てはまることはございませんので、そこはご了承ください。

認知症予防に役立つ可能性も

数種類のパターンを枠のなかに埋めていく作業は、決して難しいものではないのですが、「集中し、計画を立て、実行する」という前頭葉の働きを最も活性化させたようです。適度な自由度があり、自分なりの創造性を生かせるゼンタングルは、認知症予防にも役立つ可能性が期待できます。

シリーズ全4回を通してゼンタングルの魅力や期待できる作用をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

ゼンタングルは気軽に取り組めて、達成感を味わえるうえ、集中力や注意力を向上させてくれるツールにもなります。自分だけの趣味として楽しむのもよいですが、ワークショップで指導を受けながら、みんなでじっくり取り組んでみるのもおすすめです。

わかさ出版では、ムック『ゼンタングル 脳活アートブック』(下の出典を参照)の刊行記念として、2018年6月7日(木)にゼンタングル認定講師の佐藤心美先生によるワークショップが開催されます(定員に達したため、募集を締め切り)。また、佐藤先生は都内各所にて、さまざまなゼンタングルの講座を開いています(詳しくは先生のウェブサイトをご覧ください)。

初心者はもちろん、ムックでさまざまなパターンを習得したあとに参加してみるのも面白いかもしれません。気軽に参加してみてはいかがでしょうか。

この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。

写真/©カラダネ

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