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【脳梗塞・脳出血は遺伝する?】遺伝以上に発症した家族と同じ生活習慣が問題
解説
陣の内脳神経外科クリニック院長 陣内敬文
この記事では、脳梗塞や脳出血の遺伝の可能性について、陣の内脳神経外科クリニック院長の陣内敬文先生にお聞きしました。家族や親戚に脳梗塞や脳出血を起こした人が多い場合は、自分自身も発症する可能性が高くなるのでしょうか。
もちろん、脳梗塞や脳出血の心配がある人は、すぐに脳神経外科や神経内科で診てもらうことが大切です。
カラダネでは、脳梗塞や脳出血の発症と再発の防ぎ方、もしものときの対処法や治療法など、知りたいことがすぐに見つかる記事を多数用意しています。関連記事からご覧ください。
脳梗塞や脳出血は遺伝しないが、脳卒中のうちクモ膜下出血は遺伝する可能性が高い
家族や親戚に脳梗塞・脳出血を起こした人がいると、自分にも遺伝するのではないかと心配してしまうものです。
しかし、脳梗塞や脳出血の多くは、高血圧や糖尿病、脂質異常症(血液中の脂質が異常に増える病気)、肥満といった生活習慣病が原因で発症します。すなわち、食べすぎや運動不足、ストレスといった悪しき生活習慣が問題であり、生まれながらの体質、つまり遺伝で起こるわけではないと考えられます。
子供のころから同じ家で暮らしている家族は、同じ食事をとり、似たような生活パターンを送っています。こうした生活習慣が発症リスクを高めることは確かでしょう。
実際、富山大学が行った研究では、両親が肥満の場合、子供も肥満になる傾向があると報告されています。
ちなみに、脳梗塞や脳出血の危険要因である糖尿病は遺伝性があります。また、脳卒中のうちクモ膜下出血だけは遺伝する可能性が高いとされています。
この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。
写真/© Fotolia ©カラダネ
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