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【子宮筋腫・子宮頸部異形成のセルフ対策】子宮を温める「ヒップ腹巻き」を医師推奨
子宮筋腫や子宮頸部異形成をはじめとする婦人病を防ぐためには、骨盤内の冷えを改善することが大切だと考えられます。具体的にはどのような方法がおすすめなのでしょうか。東京有明医療大学教授、東洋医学研究所付属クリニック医師の川嶋朗先生にお話を聞きました。
子宮筋腫は、ほかの病気でも同じような症状がみられるケースが多いため、発症に長期間気づくことができない人が多い病気です。自覚症状に気づいたら速やかに産婦人科で検査を受けてください。
子宮頸部異形成も自覚症状が現れにくい病気のため、子宮頸がん検診で見つかるケースがほとんどです。早期発見によって子宮頸がんのリスクを抑えるために、定期的に検診を受けることを忘れないでください。
子宮筋腫や子宮頸部異形成の人は腹巻きを。骨盤内の血流アップに役立つかも
腹巻きを使用すると長時間にわたって体温を高く維持できる
子宮筋腫や子宮頸部異形成などの婦人病の患者さんは、たいてい骨盤内の血流が悪く下腹部が冷えています。この状態を放置していたのでは、病気は悪化するばかりです。
そこで、私は、子宮のトラブルに悩んでいる人に、下腹部を積極的に温めるようにすすめています。そして、下腹部の保温に役立つのが、昔ながらの「腹巻き」です。
衣類の下に腹巻きを着用すると高い保温作用が得られ、おなかの冷えを予防・改善できます。こんなに手軽にできる、おなかの冷え対策はほかにはないでしょう。
腹巻きのいいところは、胸から下腹部まで、おなかをスッポリと覆って保温できることでしょう。近ごろは、さまざまな素材でできた腹巻きが市販されています。どんな腹巻きであれ着用している間は、子宮が収まっている下腹部が温まって、長時間にわたって高めの体温を維持できる可能性があります。
冷え症の人が腹巻きを使用するとおなかの深部体温が平均で1度C上昇する
ある研究によると、冷え症の患者さんに腹巻きを3週間使ってもらった結果、約8割の人に冷えの改善作用が認められました。具体的には、おなかの深部体温が平均で1度C、人によっては2度C近くも上昇したそうです。
ふつう、健康な人の体温は36.5〜37.5度Cの範囲で変化します。おなかが冷えている人の体温は、それよりも1〜2度C低いので、腹巻きを着用すれば健康な人と同じ程度までの体温アップが期待できるわけです。
子宮が収まっている骨盤の部分をしっかりと覆う「ヒップ腹巻き」がおすすめ
丈の長い腹巻きを選んで肋骨の下から恥骨のあたりを覆う
腹巻きを着用するときは、肋骨(ろっこつ)の下から恥骨(ちこつ)のあたり(お尻が隠れるくらい)を覆ってください。この着用法を「ヒップ腹巻き」と呼ぶことにしましょう。
腹巻きは、どんな素材のものでもかまいませんが、それなりに丈の長い物を選んでください。丈が長めの腹巻きで、子宮が収まっている骨盤の部分をしっかりと覆って保温するのが重要なポイントです。腹巻きと聞いてお年寄りくさいと思う人がいるかもしれません。しかし、最近はカラフルでおしゃれなデザインの腹巻きが市販されており、愛用している女性がたくさんいます。
腹巻きは季節に関係なく使え
腹巻きは冬場に使う防寒具と思われがちですが、そんなことはありません。夏場も冷房や冷たい飲み物で、おなかが冷えがちです。ですから、腹巻きの着用は季節に関係なく、下腹部の冷えを防ぐのに役立ちます。
婦人病だけでなくさまざまな病気・体調不良に作用する
ところで、ヒップ腹巻きを習慣にすると、婦人病だけでなく胃腸障害や腎臓の衰え、頻尿、腰痛といった、さまざまな病気・体調不良が改善する作用も期待できます。
かくいう私も、長年にわたって腹巻きを愛用しており、健康維持に役立てています。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/© カラダネ © Fotolia
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