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【疲れやすい】【だるい】【ストレス】対策には腕のツボ刺激を。もめば結果が早く出る(中医師解説)

解説 東京中医学研究所所長
孫 維良

疲れやだるさ、ストレス過多は、病気とまではいわないまでも、深く悩んでいる人がおおぜいいます。解消法はというと十分な睡眠をとる、趣味に没頭する、まったり入浴するなど実にさまざま。
それでも、なかなかよくならないという人も多いのではないでしょうか。

この記事では、疲れやだるさ、ストレスの対策に役立つ方法として、ツボ刺激を中医師の孫維良先生に紹介いただきました。

疲れやだるさ、ストレスを感じる人の中には実は大病が隠れている場合もあります。なかなか解消できない場合は、必ず医師に診てもらうことが重要です。

腕は、経絡とツボが密集している

「少し動いただけでも疲れやすい。また、疲れが抜けない」
「いつも体がだるい」
「ストレスがたまっている」

上記は、年齢を問わず感じることの多い悩みです。とはいえ、原因がはっきりしない場合は病院でも確実な治療法はなく、いつまでも不調を抱えたまま過ごしているという人も多いのではないでしょうか。

そうした人にオススメしたいのが、1分でできる簡単なセルフケア「腕もみ」です。腕もみは、東洋医学でいう「気」の流れをよくするために私が考案しました。
腕には、気の通り道で、疲れやだるさ、ストレスの解消に役立つ経絡(けいらく)とツボ(経穴)が密集しています。そこで、腕をもむことで気の流れをよくしようというのがこのセルフケアのポイントになります。

腕もみで刺激できる経絡やツボ

やり方を先に知りたいという方は、この章は飛ばしてお読みください。

腕もみで刺激できる経絡

腕もみで、刺激できる経絡について解説します。
経絡は、体の左右に12本あります。そのうち、腕もみで刺激できるのは、次の6本。
①肺経(はいけい)、②大腸経(だいちょうけい)、③心経(しんけい)、④小腸経(しょうちょうけい)、⑤心包経(しんぽうけい)、⑥三焦経(さんしょうけい)です。経絡の特徴については、下の図解をご覧ください。
s_腕もみ①.jpg

腕もみで刺激できる主なツボ

腕にはさまざまな不調の改善に役立つとされる重要なツボが集まっています。ここでは4つのツボについて簡単に説明します。
①内関(ないかん)…胃腸の調子を整えるほか、ストレス解消にも役立つとされます。
②尺沢(しゃくたく)…肺経に属しており、セキやタンなど呼吸器系の主要なツボです。
③手三里(てさんり)…腕の痛みやしびれがある人におすすめです。
④曲地(きょくち)…皮膚の状態を整えるほか血の巡りをよくするとされ、高血圧対策にも使われます。
s_腕もみ②.jpg

実をいうと、こうした経絡やツボへの刺激は、一般の人には難しい側面があります。というのも、人によって微妙に位置が違うため正確に刺激をするには経験が必要なのです。そこで、誰もが簡単で正確に刺激できる方法として、私は腕もみを推奨しています。

疲れやすい、だるい、ストレスの解消をめざす人の【腕もみのやり方】

腕もみのやり方は、簡単にいうと、片方のひじの外側を使って、もう片方の腕の内側を全体的に押していくだけです。1回の腕もみにかかる時間は、片腕で30秒、両腕をケアしてもわずか1分です。
しかも、道具もいらず場所も時間も選ばずにできますし、テレビを見たり、新聞や雑誌を読んだりしながらでも行えます。
早速、下の図を参考に①〜④を試してください。

s_腕もみ3.jpg

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①〜④が終わったら、反対側の腕も同じように実践してください。
基本は、1日1回ですが、物足りない場合は時間や回数を増やしてください。押すときは、体重をかけて刺激し、腕に力を入れすぎないことが重要です。

経済団体の会長、大企業の社長のストレス対策にも行われている

腕もみは、疲れやだるさ、ストレスを解消へと導くセルフケアとして、今までたくさんの方に実践されてきました。日本を代表する経済団体の会長も、セルフケアの一環として腕もみを行い、ストレスによる不調を解消した一人です。
ほかにも、大企業の会長や社長といった要職についている方は、疲れやだるさはもちろん、ストレスを日常的に感じている人が多くいらっしゃいますが、腕もみによってよくなったというケースは多々見られます。

30代40代の女性なども、「疲れ」「だるい」「ストレス」の3つを悩みの症状としてあげる人がおおぜいいます。そうした人に、私は腕もみを実践してもらっています。中には、すぐにスッキリよくなったという人がおおぜいいます。

記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© カラダネ © Fotolia

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