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あなたの肩甲骨ガチガチ度チェック。肥満も肩こりもガチガチの人に多発
肩甲骨は本来、周囲の筋肉によって上下左右から支えられ、安定した位置を保っているといわれるといわれます。ところが、肩甲骨が体幹部に密着して固まると、肩こりや肥満の原因になってしまうと考えられます。
それでは、自分の肩甲骨が正しい位置を保っているのか、それとも、体幹部に密着して固まってしまっているのかを確かめるにはどうすればいいのでしょうか。
ヨガとダイエットの整体院「ニューエイジ」代表の前島敏也先生にお聞きしました。
肩こりの原因は筋肉のこりとは限らず、時に病気が潜んでいる可能性もあります。強い肩こりが続いている場合は、医療機関での診察と、必要に応じた専門医の治療を受けるようにしてください。
肩甲骨が体幹部に密着すると肩こりや肥満の原因になる
肩甲骨は、背中の上部の左右にある三角形の大きな骨で、主に片側17個(両側で34個)の筋肉によって支えられています。体幹部(体の中心部)には密着しておらず、みずからが自由に動き、腕の大きな動きを助けているといわれます。
こうした構造から、肩甲骨には「不安定で動きが硬直しやすい」という性質があると考えられます。
そもそも、歩き不足で足腰の筋肉が衰えるのと同様に、肩の運動不足などで肩甲骨を支える34個の筋肉も衰えてしまうと考えられます。特に肩甲骨を支える筋肉は、腕を大きく振るのに使われています。日常で腕を大きく振る動作はあまり行われていないため、足腰の筋肉などより肩甲骨を支える筋肉は衰えやすく、ひどい人では10代20代から衰えて硬直していると考えられます。
肩甲骨を支える筋肉が硬直していると、肩甲骨が体幹部に密着した状態になり、動きが悪くなってしまうわけです。このように、動きが悪い肩甲骨を「ガチガチ肩甲骨」といいます。
ガチガチ肩甲骨の人は、肩や腕の可動域が狭まり、肩こりが起こりやすくなるといわれます。また、体型がくずれたり体重が増えたりする重大原因にもなると考えられます。
肩甲骨の固まりが見つかるチェック法
肩甲骨まわりの筋肉はバストからヒップまでつり上げるサスペンダー(ズボンをつり上げるベルト)の役割を果たし、これらが衰えるとバストやヒップが垂れ下がるばかりか、下腹も出た体型になったり、血液やリンパ液(無色透明の液体)の流れが悪くなって基礎代謝(寝ているときでも行われるエネルギー消費)が落ち、体重が増えやすくなると、私は今までの研究から考えています。
実際に、肩甲骨を密着した体幹部から浮かせ、動きをよくする「肩甲骨はがし」を施術で行うとともに自宅でもやってもらうようにすすめたところ、短期間でダイエットに成功する人が続出しました。
では、どのような人がガチガチ肩甲骨になっているかを説明しましょう。
ガチガチ肩甲骨になっていると、前にも述べたように肩や腕の可動域が狭まると考えられます。そのため、肩がスムーズに回らない、肩を上げるのがつらいと感じる人は、ガチガチ肩甲骨の恐れがあります。
また、腕も伸びにくくなると考えられます。チェック法は、まず、両手をお尻の付近で組み、手のひらが離れないようにしっかり握ります。次に、ひじを伸ばしたまま、両腕を45度くらい上に上げていきます。このとき、腕が上がりにくい、ひじが曲がってしまうという人は、ガチガチ肩甲骨の可能性があります。
あなたの肩甲骨はこり固まっていませんでしたか。ガチガチ肩甲骨が疑われる人は、関連記事で紹介している「肩甲骨はがし」にぜひ取り組んでみてください。
この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。
写真/© Fotolia ©カラダネ
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