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【米ぬか】は超高栄養食。手作り"食べる米ぬか"入りみそ汁傑作レシピ10選
米ぬかというと、昔から料理でのアク抜きや、掃除、作物の肥料に使うなど活用法はさまざま。
でも、実はお米の貴重な栄養の大半が含まれており、超高栄養食品なのです。
おいしく食べて、健康作りに利用しませんか?
捨てるなんて、実にもったいない!
米ぬかにお米の栄養の大半がある
米ぬかとは
玄米から白米に精米したときに出る、はがされた果皮や胚芽などの部分のことです(くわしくは下のコラムの図をご覧ください)。
稲についているる籾(もみ)から、籾殻を取り去ったのが玄米。玄米は果皮、種皮、糊粉層に覆われており、これらの層と胚芽を削り取った(精米)ものが白米(精白米)。
米ヌカは、この精米の工程ではがされた果皮、種皮、糊粉層、胚芽のこと。食べられることは今まで少なかった。
昔の人も米ぬかが高栄養だと知っていた!?
実は、米ぬかにはお米の栄養の大半が含まれています。具体的には、たんぱく質や糖質、脂質、食物繊維、ビタミン・ミネラルといった栄養素が豊富で、しかもバランスよく含まれています。
米ぬかには栄養成分が多く、それが健康作りに役立つことは、昔の人が考えた「漢字」からも見受けられます。
「ぬか」は漢字で「糠」と書きますが、これは米偏に健康の「康」を加えたもの。つまり、米(コメ)の健康作用(と栄養成分)は「糠(ぬか)」にあると考えられていたようです。
精米して米ぬかを取った状態、つまり健康作用が取られた状態が、普通の米(白米)になるというわけです(実際には、白米にも栄養はありますのでご安心ください)。
手軽にとるなら、みそ汁がおすすめ
米ぬかを毎日の食卓に取り入れるなら、みそ汁に入れるのがおすすめです。
とはいえ高血圧の人は、みその塩分が気になるかもしれません。みそに含まれる「大豆ペプチド」や「メラノイジン」という成分には血圧の上昇を抑える働きがあるとわかっています。最近の研究でも、みそ汁は1日3杯までなら血圧に影響しないことがわかっています。
もちろん飲みすぎはよくありませんが、「高血圧だからみそ汁を食べない」という必要はないのです。むしろほかの食品で塩分をとるよりは健康的ではないでしょうか。
食べる米ぬかみそ汁レシピ10選
まず最初に、米ぬかを食べるためには炒る必要があります。炒り方について下の記事をご覧ください。
では、米ぬかみそ汁の10のレシピを一挙に紹介します。
鶏とキノコのみそ汁
材料(4人分)
(A)
干しシイタケ…4~6枚
水…4カップ
鶏もも肉…1/2枚
シメジ…1/2パック
みそ…大さじ3
万能ネギ…適宜
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶(A)を鍋に入れてラップを張り、干しシイタケを戻してだしを取る。
❷干しシイタケは食べやすい大きさに、鶏もも肉は小さめのひと口大に切り、シメジは石づきを除いてほぐす。
❸❶と干しシイタケを鍋に入れて、沸騰したら鶏もも肉を加えて火を通す。シメジを加えてサッと煮立たせたら、みそを溶き入れる。
❹お椀に盛りつけたら、米ヌカを溶き入れて、万能ネギを添える。
ゴボウとサバの白みそ汁
材料(4人分)
(A)
コンブ(5cm角)…2枚
水…4カップ
ゴボウ…1/2本
サバの水煮缶…1缶
白みそ…大さじ4
ミツバ…適宜
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶ゴボウはささがきにして水にさらす。
❷鍋に(A)を入れて30分以上置いたら、ゴボウを入れて中火にかける。沸騰したらコンブを取り出す。
❸ゴボウに火が通ったら、サバの水煮缶を加えて、白みそを溶き入れる。
❹お椀に盛りつけたら、米ヌカを溶き入れて、ミツバを添える。
アサリと長ネギのみそ汁
材料(4人分)
(A)
コンブ(5cm角)…2枚
水…4カップ
アサリ…160g
長ネギ…1/2本
みそ…大さじ2
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶長ネギは斜め薄切りにする。
❷鍋に(A)を入れて30分以上置いたら、アサリを入れて中火にかける。沸騰したらコンブを取り出す。
❸長ネギを入れて火を通し、みそを溶き入れる。
❹お椀に盛りつけて、米ヌカを溶き入れる。
サツマイモと豚肉の酒粕みそ汁
材料(4人分)
削り節…20g
水…4カップ
豚肉…160g
サツマイモ…160g
ごま油…大さじ2
みそ…大さじ2
酒粕…大さじ2
しょうゆ…大さじ1
万能ネギ…適宜
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶鍋で湯を沸かして削り節を入れて、浸ったら静かにこす。
❷サツマイモは厚さ7~8mmの輪切りにして水にさらし、豚肉は食べやすい大きさに切る。
❸鍋でごま油を熱して、豚肉を炒める。
❹❸とサツマイモを加えて、火が通ったらみそと酒粕を溶き、しょうゆで味を調える。
❺お椀に盛りつけたら、米ヌカを溶き入れて、万能ネギを添える。
牛肉と焼き豆腐の赤だし
材料(4人分)
削り節…20g
水…4カップ
牛肉…160g
焼きみそ…1/2丁
長ネギ…1/2本
赤みそ…大さじ3
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶鍋で湯を沸かして削り節を入れて、浸ったら静かにこす。
❷牛肉はひと口大に、焼き豆腐はさいの目に切り、長ネギは斜め切りにする。
❸鍋に牛肉を入れてサッと炒め、長ネギと1のだし汁を入れて火を通す。
❹みそを溶き、焼き豆腐を入れる。
❺豆腐が温まったらお椀に盛りつけて、米ヌカを溶き入れる。
イワシ団子と長ネギのみそ汁
材料(4人分)
(A)
コンブ(5cm角)…2枚
水…4カップ
イワシ…4尾
ショウガ…1片
片栗粉…大さじ2
長ネギ…1/2本
みそ…大さじ3
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶イワシは手開きにして、骨を除いてフードプロセッサーにかけ、おろしたショウガと片栗粉をまぜる。
❷鍋に(A)を入れて30分以上置いてから中火にかける。
❸沸騰したらコンブを取り出して、1のイワシ団子を濡らした手で丸めて入れる。
❹火が通ってイワシ団子が浮いてきたら、1cmの小口切りにした長ネギを加えて、みそを溶く。
❺お椀に盛りつけたら、米ヌカを溶き入れる。
コマツナと納豆のみそ汁
材料(4人分)
煮干し…30g
水…4カップ
みそ…大さじ3
コマツナ…1/2束
納豆…2パック
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶煮干しは頭と内臓を除いて2つに裂き、鍋で乾煎りする。水を入れて中火にかけて、沸騰したら弱火にし、5分ほど煮出してこす。
❷コマツナは3~4cmの長さに切り、納豆はよくまぜておく。
❸鍋に1のだし汁を入れて煮立たせたら、コマツナを入れて火を通し、みそを溶く。
❹お椀に盛りつけたら米ヌカを溶き入れて、納豆をのせる。
タマネギとワカメのみそ汁
材料(4人分)
コンブ(5cm角)…2枚
削り節…20g
水…4カップ
タマネギ(小)…1個
乾燥ワカメ…5g
みそ…大さじ3
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶鍋に水とコンブを入れる。30分したら火にかけて、沸騰したらコンブを取り出して削り節を入れる。浸ったら静かにこす。
❷乾燥ワカメは水で戻し、タマネギはスライスする。
❸❶のだし汁を温めて、タマネギを入れる。
❹火が通ったらみそを溶き、ワカメを加えて温める。
❺お椀に盛りつけて、米ヌカを溶き入れる。
ゴマ油風味 トマト入り豚汁
材料(4人分)
削り節…20g
水…4カップ
豚肉…160g
ダイコン…80g
トマト(大)…1個
ゴマ油…大さじ1
みそ…大さじ3
ミツバ…適宜
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶鍋に湯を沸かし、削り節を入れて浸ったら静かにこす。
❷ダイコンは厚さ5mmのいちょう切り、豚肉とトマトはひと口大に切る。
❸鍋でゴマ油を熱して豚肉を炒めて、ダイコンと1のだし汁を入れる。
❹火が通ったらトマトを加えて、温まったらみそを溶く。
❺お椀に盛りつけたら米ヌカを溶き入れ、ミツバを添える。
ナメコと豆腐の赤だし
材料(4人分)
煮干し…30g
水…4カップ
なめこ…1袋
豆腐…1/2丁
長ネギ…1/2本
赤みそ…大さじ3
ミツバ…適宜
米ヌカ…大さじ1~2
作り方
❶煮干しは頭と内臓を除いて2つに裂き、鍋で乾煎りする。水を入れて中火にかけて、沸騰したら弱火にし、5分ほど煮出してこす。
❷豆腐はさいの目に切り、ナメコはサッと洗う。
❸鍋で1のだし汁を温め、1cmの小口切りにした長ネギを入れて火を通す。
❹赤みそを溶き、ナメコと豆腐を入れて温める。
❺お椀に盛りつけたら米ヌカを溶き入れて、ミツバを添える。
最後に、米ぬかは食べすぎるとおなかがゆるくなるので、1日大さじ2杯を上限にしてください。レシピを参考に、食べる米ぬか入りみそ汁を早速試してみませんか?
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
写真/© Fotolia ©カラダネ
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