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リセット美容【ファンデーション編】成分表示で危険な成分って?ミネラルファンデにも要注意

解説 白金ビューティフルエイジングクリニック院長
山口麻子

メイクに頼らない素肌の美しさを手に入れるには、お肌にもともと備わっている「健康や美しさを保つ力」を引き出す、リセット美容を行うこと。
そう、みなさんの肌を健康的な美肌にリセットしましょう。
この記事は、リセット美容特集の第5回。

私たちの生活に欠かせないファンデーション。肌に直接塗るものだから、正しい知識を持ちたいですよね。
肌を傷つけない選び方や使い方、注意しなくてはいけない成分、最近話題のミネラルファンデーションの落とし穴などを皮膚科医で美容医療の専門家でもある山口麻子先生にお聞きしました。

ファンデーションは肌への悪影響が大きい

メイクは、多くの女性にとってなくてはならないもの。
メイクをバッチリ決めることで気分が高まり、人生が楽しく豊かになることは私もよく理解しています。

でも、みなさんに知っておいてほしいのは、化粧品はお酒と同じで嗜好品(しこうひん)だということ。素肌を根本からキレイにしてくれる効果はありません。
お肌の健康美を保ちたいなら、あなたの肌にもある「健康や美しさを保つ力」を働かせることが必要不可欠です。

さて、メイクの要ともいえるファンデーションですが、肌に長時間塗り続けますから、お肌が受ける刺激のことを考えると、私はおすすめできません。
就寝前に落とさなければならないものを毎日10時間以上塗り続けること自体に疑問を感じます。

リキッドよりもパウダーがおすすめ

ファンデーションには、主にリキッドタイプとパウダータイプがあります。

ご存じの方も多いとは思いますが、肌への刺激が強いのは、圧倒的にリキッドタイプです。
リキッドタイプは色づけのための粉に水分と油分を加えて作られますが、このときに必要になるのが乳化剤として使用される界面活性剤です。
本来なら混ざらないはずの水と油を混ぜ合わせて、とろりとしたテクスチャーに変える界面活性剤は、その強力さから肌細胞のたんぱく質までをも溶かし、肌の炎症を引き起こすことで知られています。

多くの女性が気にする毛穴の開きやほおの赤みも、実はこの炎症の影響と考えられます。
炎症はじわじわと進むため、化粧品に含まれる界面活性剤が原因だということに気付かず、肌荒れを隠すためにさらに厚塗りをくり返してしまうのです。

そこでおすすめなのが、刺激の少ないパウダータイプのファンデーション。
リキッドファンデーションほどのカバー力はないものの、そのぶん肌への負担も少なくてすみます。

さらに、パウダータイプの中でも、純石けんで落とせるものを選ぶといいでしょう。
クレンジング剤でこすらないと落とせないものは、こすって落とすさいに肌への刺激になりますし、角質層や毛穴に入り込んで落ちきっていないケースも多いからです。
よく泡立てた純石けんで優しくなでる程度で落ちるものを選びましょう。

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ちなみに、パウダータイプのファンデーションにもいくつかの種類があり、純石けんで落ちにくいものもあります。

プレストパウダーやケークタイプなどと呼ばれる固形のパウダーファンデがそれに当たります。これらのファンデーションは、粒子成分を固めるために、油分や界面活性剤が含まれています。また、化粧崩れを防ぐためにシリコンが含まれることも多く、成分表示に「○○ポリマー」と書かれたものが多いのが特徴です。

これは合成ポリマーという肌のツヤを作る成分ですが、水で洗ってもヌルヌルして落ちきらず、肌のターンオーバーを妨げたり、皮膚常在菌のバランスを崩します。パウダータイプの中でも、純石けんで落ちやすいサラサラの粉のルースパウダーがおすすめです。

しかし、比較的安全なルースパウダーであっても、成分表示にフェノキシエタノールなどの防腐剤が含まれているケースもあります。
角質層で肌の健康を守っている皮膚常在菌は、防腐剤を使うと死滅してしまいます。
ほかにも、成分表示によくわからないカタカナの成分名が羅列されていることがありますが、肌に害がある成分がどれだけ含まれているかを見抜くのは至難の技ですよね。
まずは、「何だかわからないもの」を肌に塗り続けていることが1番の問題だということ、そして、結局はつけなかったりつける量を減らしたりするのが、美肌への近道だということを肝に銘じてください。

ミネラルファンデーション=安全 は間違い

肌に優しく、長時間つけても負担が少ないというイメージから、今大人気のミネラルファンデーション。

確かに、油分や界面活性剤、合成ポリマーが含まれていない商品であれは、成分的には従来のファンデーションよりはマシだといえるでしょう。
しかし、ミネラルファンデーションの中にも、シリコーンや油分、界面活性剤が含まれているものはあります。
ミネラルだけでできているものもありますが、「ミネラルが含まれている」だけの商品も多いのが実情です。

ミネラルファンデーションには欠点もあり、それは落ちにくい場合が多いこと。石けんで洗っても、ミネラルが毛穴に残ってしまう商品が見受けられます。落ちにくい化粧品は、確実に肌を傷めます。
ミネラルファンデーションを使用するさいには、「石けんだけで落ちる」と書いてある商品を選びましょう。とはいえ、過信は禁物ですよ。

ミネラル豆知識
ミネラルは体にいいイメージがあると思います。とはいえ、ミネラルは鉱物のこと。みなさんは「鉱物油は石油系なので体によくない」という話を聞いたことがありませんか?実際、記事でもよく目にする内容です。
でも、これって、なんだかおかしな話だと思いませんか?

なぜなら、ワセリンは鉱物油ですが体に悪くありません。不純物を取り除き精製しているので人体には無害なのです。つまりは、鉱物油が体に悪いとかミネラルが体にいいというのは、イメージであり実際は違う場合がある点を知っていただきたいと思います。

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同様に、下地やBBクリームも立派なファンデーションの一種です。それも、リキッドファンデーションと同じように、肌に強い負担を与えるもの。
ファンデーションを崩れにくくするために使うものでもあるため、石けんでも簡単には落ちません。

パウダーファンデーションを使うさいには、下地を一切使わずに、パフに少量のパウダーをとってなでるようにつけることをおすすめします。

ちなみに、塗っているだけでスキンケア効果があるという印象を与えるファンデーションもあるようですが、ファンデーションで美肌になることはありません。

更新情報はこちら→@カラダネ美容部

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記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/© カラダネ © Fotolia

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