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あなたのデカ顔の原因は頭蓋骨の広がりかも。美容大国・韓国の伝統的治療法【小顔コルギ】でセルフケアしよう
美容大国・韓国で大人気の伝統的治療法、コルギ。コルギは「骨気」と書き、顔のサイズを大きく左右する頭蓋骨に手で圧を加えて小さく整えることによって、小顔効果やたるみ顔の改善が期待できる美容法として今大人気です。
日本でもコルギを取り入れているサロンは多くあれど、ネックなのは頭蓋骨をぐいぐいと圧迫される痛み。この連載では、コルギに期待できる小顔効果はそのままに、自分で簡単にできて痛くない「小顔コルギ」について国際中医師でエステティシャンの古川ルミ子先生に教えていただきます。今回は第1回。コルギに期待できる効果について、先生にくわしくご解説いただきます。
頭蓋骨の限られたゾーンに触れるだけで、簡単に小顔をつくることができ、肌もツヤツヤになる人が多い小顔コルギ。あなたも挑戦してみてはいかがでしょうか。
美しさの真髄は骨格を整えること
こんにちは。古川ルミ子です。
私はかつて、プロを目指してメイクアップ・スクールに通っていました。メイクの技術を高めれば高めるほどに実感したのは、どれほど素晴らしいメイクテクニックをもってしても、土台である肌が美しくなければメイクを映えさせることは難しいということです。
それに気付いたことをきっかけに、私の中で「美の真髄を極めたい」という欲求がムクムクと顔を出しはじめました。
そして飛び込んだのは、エステティックの世界。最新の機器を用いれば、肌をなめらかにするのはさほど難しいことではありません。
そんなある日、私が勤務していたサロンの常連のお客さまが口にしたのはこんな言葉でした。
「私、おかげさまで肌はツヤツヤになったけど、頬骨が出ているのが気になるの。とても老けて見えるでしょう」
私が美しさの土台だと思っていた肌は、まだ表層にすぎませんでした。骨格こそが美しさを最終的に左右する存在だということに、このとき私は初めて気が付いたのです。
すぐにでも骨格について勉強をしたいと思いましたが、当時の日本の美容はまだ幅が狭く、スクールに通っても皮膚だけに重点を置いているところがほとんどでした。
そんなとき、書店でたまたま出会ったのが韓国コルギに関する本。特別な機器を使わずとも、手で骨にアプローチするだけで、人によっては整形並みに顔を変えることができるなんて夢のような話だと思ったことを覚えています。さっそく私は韓国に渡り、韓国コルギの創始者より骨格についての勉強を始めました。
「歪んでいるから押す」「小さくしたいから押す」と、骨を圧迫することに重点を置いている小顔矯正に対して、経絡(けいらく。生命エネルギーの通り道)やツボといった東洋医学の考え方に基づいて顔が大きくなったりたるんだりしてしまう根本的な原因を改善するのがコルギの特徴。私はこの東洋医学の考え方をさらに詳しく勉強したいと考えました。
そこで、中国に渡って中医学や人体解剖学を学び、コルギの小顔効果はそのままに自分で簡単にできて痛くない「小顔コルギ」を考案するに至ったのです。
骨密度を上げて顔を引き締める
コルギは、韓国で400年の歴史をもつ骨格美容法に基づき、30年ほど前に婦人科系の病気の改善を目的に考案された民間療法です。その美容効果が女性たちの間で話題になり、現在では小顔やたるみ顔の改善を叶える美容法として人気を博しているのです。コルギが小顔に効果があるとされる理由は以下の通りです。
私たちの頭蓋骨は23個の骨で成り立っており、下顎骨をのぞいたすべての骨がパズルのように組み合わさってできています。そして、歳を重ねるとともに顔が大きくなったりたるんだりする原因は、この骨と骨の間(縫合部)が広がるからだと考えられています。
一般的なマッサージで血液やリンパ液の巡りを良くしても、その場ではむくみが解消して小顔になったかのように感じますが、骨格が広がったりゆがんだりしていればすぐに骨格に沿って“水路”のようにむくみが再発してしまいます。
一方、コルギは縫合部の骨にダイレクトに手で圧を加えることによって頭蓋骨の広がりを改善することができると考えられています。つまり、顔のサイズを大きく左右する頭蓋骨を自分の手で小さく整えることができるのです。
また、一般的なマッサージでは皮膚や筋肉を刺激して血液やリンパの流れをよくしますが、コルギは骨と皮膚の間にある血管やリンパ管も刺激できるため、さらなるむくみ解消効果が期待できるのです。
さらに、顔が大きくなったりたるんだりするのは骨密度とも深い関係があります。加齢によって骨密度が低下すると、顔の骨と顔筋の間に隙間ができて、顔が大きくなったりたるんだりしてしまうのです。コルギは頭蓋骨をダイレクトに刺激するメソッドのため、骨代謝が活性化し、骨密度を上げる効果も期待できるのです。
解説:前島歯科医院飯田橋デンタルケアオフィス 副院長 前島美佳
加齢によって女性ホルモンが減少すると骨密度が低下し、顔ではあご周りの骨の萎縮が起こります。すると、顔の筋肉は骨に付着しているため、すき間ができて顔がたるんでしまいます。しかし、骨密度の低下によって顔が大きくなったりたるんだりしてしまった場合でも、コルギによって側頭筋(そくとうきん。側頭部にある筋肉)や咬筋(こうきん。顔のエラの部分にある筋肉)をしっかりとほぐせば、フェイスラインが引き締まり、小顔やたるみ改善の効果が期待できます。また、食べ物を噛むときに片側ばかりを使用する「片側噛み」がクセになっている人も、側頭筋や咬筋のバランスが崩れて顔のゆがみにつながっている可能性があるため、顔筋のバランスを整えて引き締めるコルギがおすすめです。
歯科医師としての視点では、咬筋をマッサージすることによって、唾液の分泌が促進されるため、口臭の軽減や、虫歯・歯周病の予防につながると考えます。コルギは頸椎(けいつい。背骨の首の部分)までマッサージをするため、頸椎のゆがみが取れて筋肉の緊張が軽減し、食いしばりや顎(がく)関節症の症状が軽減することも期待できます。
痛みがなく1人で行える「小顔コルギ」がおすすめ
顔が大きくなったりたるんだりするのを骨格から改善する効果が期待できるコルギですが、骨をダイレクトに圧迫するため痛みが強いのが玉にきず。毎回エステで施術を受けなくてはいけないのも大変ですよね。
そこでぜひ取り組んでいただきたいのが、私が考案した「小顔コルギ」です。
小顔コルギは、頭蓋骨の縫合部に沿って頭をげんこつでクルクルとマッサージするだけの簡単な美容法で、痛みがないうえに、特別な道具も不要でいつでもどこでも気軽に行えます。初めのうちは一通りのマッサージを行うのに10分ほどかかるかもしれませんが、慣れれば3〜4分でできるようになるはずです。
こちらの写真は、小顔コルギを2回施術した患者さんのビフォーアフターです。
顔のゆがみが取れて左右対称になり、フェイスラインが引き締まり、肌にハリツヤが出たことがおわかりいただけると思います。
短い時間でなぜこれほどの効果が期待できるかというと、頭蓋骨の広がりを小さく整え、骨と皮膚の間にある血液やリンパの流れを促しながら、同時に頭部の筋肉をほぐしたり、ツボを刺激したりできるように設計されているからです。これなら、忙しい人でも結果を出しやすいですよね。
さっそく、次回の記事からやり方を紹介していきます。
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小顔コルギ vol.2:【小顔コルギ 実践編①】血液とリンパの流れを整えて小顔効果をアップしよう
小顔コルギ vol.3:【小顔コルギ 実践編②】顔の横幅をキュッと細くしよう
小顔コルギ vol.4:【小顔コルギ 実践編③】目尻やほおをリフトアップしよう
小顔コルギ vol.5:【小顔コルギ 実践編④】首と頭皮のデトックスで仕上げをしよう
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