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顔には「若顔筋」と「老顔筋」があるって知ってる?老け見えの原因は知らぬ間に老け顔筋を酷使しているから⁉︎(老け顔グセ直し①)

解説 土門治療院院長・鍼灸マッサージ師
土門奏

土門治療院院長の土門奏先生は、顔筋トレーニングやマッサージ、スキンケアだけでは、シワやたるみの根本的な改善にはならないといいます。

先生によると、シワやたるみを改善するには、なんと「普段の生活における顔筋の使い方のクセ(=老け顔グセ)」をやめる必要があるのだとか。今回から第6回にわたって老け顔グセの直し方をお伝えしていきます。

シワやたるみは根本から解決する必要がある

こんにちは。土門奏です。

「できるだけ若く見られたい」「シワやたるみのない肌を手に入れたい」

多くの女性が抱くいつまでも美しくありたいという願望。少しでも若さを維持しようとさまざまなケアに励んでいる人も少なくないはず。

エイジングケアの代表として思いつくのは、美容液やクリームなどを使用したスキンケアでしょう。

しかし、そうしたスキンケアでは、シワやたるみの悩みを根本から解決することはできません。なぜなら、シワを作る原因そのものは解消できないからです。その場では少し良くなったような気がしても、シワやたるみはどんどん進行してしまいます。

シワやたるみを根本的に改善するには「老け顔グセ」を直そう

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シワやたるみの根本的な原因は、普段の生活における顔筋の使い方のクセ(=老け顔グセ)にあると私は考えています。詳しく解説していきましょう。

私たちの顔には、動かすことでシワやたるみの原因になる「老け顔筋」と、動かすことでシワやたるみを改善する「若顔筋」があります。しかし、老け顔筋や若顔筋は、具体的にこの部分の筋肉と決まっているわけではありません。一人一人当てはまる筋肉は異なるのです。

老け顔筋は、私たちの普段の生活の中で、顔筋の使い方のクセによって酷使され、疲れがたまってこわばってしまった筋肉のこと。本来は悪い筋肉ではありませんが、使いすぎることでシワやたるみを作る原因になってしまうのです。一方、若顔筋は、普段の生活の中で正しく動かせずに休ませてしまっている筋肉のことです。

ちなみに、老け顔筋になりやすいのは重力に逆らわない筋肉、若顔筋になりやすいのは重力に逆らう筋肉です。重力に逆らう筋肉は動かすのが大変なため、ラクに動かすことができる重力に逆らわない筋肉ばかりを使うクセがついてしまいがちなのです。

老け顔筋を休ませ、若顔筋を正しく動かしてあげれば、顔筋のバランスが整って老け顔筋のこわばりが取れ、下がっていた口角や目尻の位置が元に戻ってきます。
老け顔グセを直すことによって、年齢を重ねてもシワやたるみが少ない魅力的な顔になることができるのです。

若顔筋の存在を脳に認識させる

老け顔グセを直すにはどうしたらいいのでしょうか。

若顔筋を動かそうと、やみくもに顔筋トレーニングをするのは逆効果です。
なぜなら、普段正しく動かせていない若顔筋は脳からの神経回路のつながりが悪いため、トレーニングやマッサージをしたところで簡単には動いてくれないから。例えば、大胸筋を鍛えている人は、胸の筋肉をピクピクと動かすことができますが、鍛えていない人は動かし方の感覚すらわからないのと同じことです。
脳からの神経回路のつながりが悪い状態で行うトレーニングは、結果的にいつも動かしている老け顔筋だけをさらに動かすことになり、シワやたるみの悪化につながってしまうのです。

若顔筋と脳からの神経回路のつながりを良くするには、鏡を見て筋肉の位置を確認したり、筋肉に触れて刺激を与えたり、手でアシストして筋肉を正しい方向に動かすなどのトレーニングが必要です。そうすることで、脳が若顔筋の存在に気が付き、神経回路がつながって信号を送り始めるのです。
新しく筋肉が使われ始めると、脳が必要と思ったところには次第に新しい神経が伸ばされるようになり、さらにまんべんなく筋肉を使うことができるようになります。

テレビや雑誌で取り上げられている顔筋トレーニングを試す前に、顔グセ直しで若顔筋を正しく動かせるようにしておくことを忘れないようにしましょう。

シワやたるみが顔のメリハリに変わる

老け顔グセ直しをすると、ほおの高さや、鼻の下のみぞ(人中)とその両脇の山になっている部分、上唇の反り返りなどをはじめとして、顔に凹凸ができます。実は、これらは若さのシンボルです。

例えば、鼻の下のみぞ(人中)やその両脇の山になっている部分は、口を開くときに伸縮する皮膚を溜めておく場所です。
重力に逆らって上唇を動かすことを避け、口角を横に引っ張って口を開くクセがつくと、凸凹の部分の皮膚が横に引き出され、口元のたるみにつながってしまうのです。

それだけではありません。口角を横に引くことでたるんだ皮膚がほうれい線に引き込まれてシワが深くなったり、皮膚が邪魔になって鼻の下を伸ばして唇を巻き込むクセがつき、ほおの位置が下に下がったりするなど、たるみがさらなるシワやたるみを招く悪循環に陥ってしまいます。

私は、顔グセ直しをシワやたるみになっている皮膚で若い頃に存在していた顔の凹凸を作りながら、筋肉のマッサージと神経のトレーニングを行うことができるように設計しました。さらに、近づけば近づくほど若く見えるだけでなく魅力的な顔と認識される「黄金比率」の理論も取り入れました。

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黄金比率の位置に合わせて凹凸を作って、メリハリのある若々しい顔立ちを取り戻すだけでなく、理想の顔のバランスに近づきましょう。

今回は老け顔グセ直しの第1回でした。第2回目の記事で、あなたが知らず知らずの間にしてしまっている老け顔グセのチェック方法をご紹介します。

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記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。

写真/ ©︎ カラダネ

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