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シークワーサーの「ノビレチン」を逃さない食べ方・選び方・保存法
シークワーサーはみかんなどと同じ柑橘類の一種。とはいえ、みかんと違って生産量や消費量が年々増えてきています。
おいしいですし、美容や健康作りに役立つ栄養が多い点も人気になっているのでしょう。特に、シークワーサーに多いノビレチンはダイエット中の人に評判です。
この記事では、シークワーサーの栄養を逃さない食べ方について解説します。
ノビレチンについてくわしくは、この記事の最後にある関連記事をご覧ください。
シークワーサーってどんな果実?
直径3〜4センチと小さく、独特の酸味が特徴
シークワーサーは、沖縄や台湾で古くから自生しているミカン科(柑橘類)のフルーツ。直径は3〜4センチ、重さは50グラム前後と小さく、温州みかんのような形をしています。
シークワーサーの最大の特徴は、なんといっても味が酸っぱいこと。実は、シークワーサーという名称も、沖縄の方言では「酸っぱい食べ物」という意味なんだだそうです。
沖縄の長寿村、大宜味村がシークワーサーの一大産地
シークワーサーはその大半が沖縄県で栽培されている点も大きな特徴です。中でも沖縄本島の北部の大宜見村(おおぎみそん)は一大産地として知られています。
大宜味村の美しい浜辺の風景
ちなみに大宜味村は、村をあげて「長寿日本一」を宣言しているほど年配の方でもとても元気な人が多い地域です。その理由には、特産品のシークワーサーを食べている点が関係しているのかもしれません。
シークワーサーの特徴として外せないのは、ノビレチンというポリフェノールを多く含むこと。ノビレチンの機能性については研究が進んでおり、ダイエットや美白、高血圧、高血糖、肝機能といった病気に対しての有用性が示唆されています(あくまでも研究段階であり、効果効能はありません)。
シークワーサーを食べるさいは、こうしたノビレチンを逃さず食べるのが肝心です。
シークワーサーの旬の食べごろは?収穫時期について
8月9月の時期は「青切り」と呼ばれ、独特の酸味にファン多数
温州みかんなどの収穫期は品種によって変わりますが、一般的には秋から冬の一度だけ。ところがシークワーサーは夏から冬の間に3度あるといいます。
【1度め】……8月から9月の晩夏。「青切り」と呼ばれ、熟してはいないもののフレッシュでみずみずしいのが特徴です。酢の物として食べられるほど、酸味が強くなっています。シークワーサー独特の酸味が味わえるため、最近ではジュースとしても活用されるようになってきました。
シークワーサーに多いノビレチンですが、青切りのシークワーサーに多く含まれていると考えられています。
【2度め】……11月から12月の初冬。黄色になる時期で糖度が上がるためジュース用として活用されることが多いようです。
【3度め】……12月から2月の真冬。甘酸っぱさがちょうどよくなり、生で食べるには最適です。色はオレンジ色になります。
シークワーサーを選ぶポイントは3つ
①果皮の発色がよいこと、 ②張りがあること、 ③重みがあること
シークワーサーをスーパーなどで選ぶさいは、果皮の色が光沢のある発色がいいものを選んでください。発色のよさは新鮮さの表れ。新鮮であれば栄養も豊富です。
前出のように旬の時期で果皮の色は変わりますが、どの場合も発色のよさにこだわってください。
また、さわったときにブニョブニョではなく張りのあるもの、そしてある程度の重みのあるものがおすすめです。
重みのないものは、水分が抜けている可能性があります。これは収穫してから時間がたっているシークワーサーの可能性があります。
発色がよくて重みもあるシークワーサーにはフレッシュな果汁がたっぷり
ノビレチンを逃さずとるため、絞り方を工夫しよう
果汁を無駄にしないように絞ろう
そこでおすすめしたいのが、果汁を無駄にしない食べ方。簡単です。
❶シークワーサーの下を爪楊枝で突き刺す
❷かけたいものの上で、手でシークワーサーをギュッと絞る。
このやり方なら爪楊枝を伝って果汁が落ちるので飛び散るのを防ぐことができます。
お魚なら刺身でも焼き魚でも合いますし、お肉も焼肉やしゃぶしゃぶなどにもシークワーサーの果汁は最適です
もちろん、ダイエットに役立てているという人も多いようです。
シークワーサーのノビレチンは皮に多く含まれているそうです。皮はすりおろしたりして果汁といっしょに使うのがおすすめです。
皮と身でジャムを作ればシークワーサーを丸ごととれるし、味も抜群に美味しいと人気です。
夏場におすすめ!!シークワーサー果汁3:炭酸水7で作る炭酸割り(量は好みで調整)
市販のジュースもノビレチンが豊富
シークワーサーは、現在たくさんの加工品が市販されています。市販のジュースは特におすすめです。
そのまま飲むのはもちろん、炭酸水とハチミツなどをまぜてオリジナルのジュースを作ったりウイスキーや焼酎、泡盛などのお酒で割ったりするなど活用法はさまざま。
また、醤油やごま油、塩などと合わせてドレッシングを作れば、サラダやしゃぶしゃぶにも使えます。シークワーサージュースを活用するレシピは、まさに無限大です。
市販のシークワーサージュースを選ぶさいは果汁100%の、高品質のものを選ぶのがおすすめ。原材料のところを見て、シークワーサー以外のものが含まれていないか確認してみてください。
果糖などが含まれていると確かに飲みやすいのですが、料理などで活用する場合は不向きです。また、糖分がどの程度含まれているかが不明なため健康のためにはおすすめできません。
ノビレチンはシークワーサーの実だけでなく皮に豊富に含まれているので、実も皮も丸ごとジュースにしたものが断然おすすめです。
シークワーサーの保存法
まず前提として、シークワーサーの長期保存はおすすめしません。
どうしても保存が必要という場合のみ、生の果実でまだ包丁などで切っていないものは冷暗所に置いてください。
夏は湿気の多いところに置くと傷みやすいので、青切りの場合は新聞紙に包んで冷蔵庫で保管してください。
冷凍もできますが、シークワーサーはとりたてが一番ですので、極力新鮮なうちに食べるようにしましょう。
シークワーサーの食べ方まとめ
もしくは、皮ごと絞った市販のジュースを買う方法もあるでしょう。
シークワーサーが酸っぱすぎる場合は料理にまぜたり、ハチミツで味を整えて飲んだりといった工夫をしてください。
ぜひみなさんも自分自身やご家族の健康維持のために、日々の生活の中にシークワーサーをとりいれてみてはいかがでしょうか。
記事にあるセルフケア情報は安全性に配慮していますが、万が一体調が悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。また、効果効能を保証するものではありません。
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