漢方で有名なニンジンというと、日本で有名なのは高麗ニンジン(こうらいにんじん)ですが、田七ニンジンも中国では、体質維持に役立つとして古くから使われています。外見も味も高麗ニンジンに似ていますが、物は全く異なります。
この田七ニンジンが、ティッシュを手放せないほどの「つまり」や「ズルズル」を気にする人に注目を浴びているとのことなのです。
田七ニンジンは、中国の雲南省が原産のウコギ科の植物です。大きくなるまでにおよそ6年かかるとされ、栽培も難しく大量生産できないので、とても貴重な食品として珍重されてきました。この田七ニンジンについて、漢方にくわしい水嶋クリニック院長の水嶋丈雄先生は次のように話します。
「田七ニンジンは、いわゆる生薬として使われてきました。生薬とは、動植物や鉱物などをそのままか、一部を加工して作られます。主に体質の改善を目的に用いられます。世界各地では、こうした田七ニンジンのような食品が、健康維持のために積極的に使われているのです。
例えば、漢方の世界では、陳皮(みかんの皮)、乾姜(ショウガ)などがよく知られていますが、田七ニンジンもそうした食品の一種なのです。 田七ニンジンのすごさは、中国の明時代(1368~1644年)に作られた有名な薬学書『本草綱目(ほんぞうこうもく)』にも記載されており、かなり昔からその成果が認められていたということではないでしょうか。 田七ニンジンは、かつては金不換(金に換えられないほど貴重)といわれたほどの生薬なのです」
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