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ぬか床と暮らそう|おいしく漬けるためのQ&A③
ぬか床作りは〝子育て〟に似ています。
ぬか床を育てていく中で思わぬ事態が起こっても、慌てず、焦らず、あきらめないで対処すれば、必ずもとの元気な状態に戻ります。
本記事は、ぬか床ビギナーが直面しやすいトラブルをQ&A形式でまとめた第3弾です。
↓「ぬか床って何?」と、いう人はこちらをチェック↓
https://www.karadane.jp/articles/news/43271/
↓「ぬか床の栄養」に関してはこちらをチェック↓
https://www.karadane.jp/articles/news/43276/
解説:医師・料理研究家 河埜玲子
ぬか床から変なにおいがするときは?
ANSWER:腐敗臭がするなら毎日よくかき混ぜて、水分も減らします
ぬか床の表面に産膜酵母が増えすぎるとシンナーのようなにおいがして、ぬか床の底に酪酸菌が繁殖すると、蒸れた靴下のようなにおいがします。
どちらも、ふだんからぬか床の表面と底をひっくり返すようにかき混ぜれば、においが消えていくでしょう。
水分が多すぎるときも腐敗臭がするので、足しぬかをするか、キッチンペーパーで水分を吸い取ります。雑菌やカビが繁殖しないように、唐辛子を加えてもいいでしょう。
においが消えるまでは野菜を漬けるのをやめて、少しぬか床を休ませてください。
旅行でしばらく留守にするときは?
ANSWER:キッチンペーパーをしいて冷蔵庫で保管します
ぬか床の手入れが長期間できないときは、冷蔵庫で保管してください。
その場合は、漬けている野菜を取り出して表面を平らにならし、容器の内側もきれいに拭き取っておきます。
さらに、ぬか床の上にキッチンペーパーをしいてから容器のふたを締めましょう。こうして冷蔵庫で保管すれは10日くらいなら大丈夫です。
1〜2ヵ月留守にするときは、ぬか床の表面が白くなるくらい塩を振ってから容器のふたをして、冷蔵庫のチルド室で保管します。再び野菜を漬けるときは、塩と表面のぬかを削り取り、室温で数時間戻せば乳酸菌が再び活動しはじめます。
真夏にぬか床を保管するには?
ANSWER:酷暑の日は冷蔵庫に入れておきます
乳酸菌などの微生物が野菜をほどよく発酵させる温度は、20〜25℃くらいです。
30℃を超える夏場は、発酵が進みすぎて酸っぱくなるので冷蔵庫で保管します。
ただし、冷蔵庫に入れっぱなしにしておくと漬かりが遅くなるので、夜は常温の暗室に置いたほうが、翌日にはおいしいぬか漬けが食べられます。
冬場は、温度が氷点下になる場所に置いておくと微生物の一部が死滅するので、人が生活する室温の高い場所で保管したほうがいいでしょう。
今回のQ&Aはここまでです。
次は、ぬか床を美味しく漬けるためのQ&Aの最終回をお届けします。
写真:©️カラダネ/©︎AdobeStock
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