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ぬか床と暮らそう|おいしく漬けるためのQ&A④
ぬか床作りは〝子育て〟に似ています。
ぬか床を育てていく中で思わぬ事態が起こっても、慌てず、焦らず、あきらめないで対処すれば、必ずもとの元気な状態に戻ります。
本記事は、ぬか床ビギナーが直面しやすいトラブル第4弾をお届けします。Q&Aは、今回で最終回です。
↓「ぬか床って何?」と、いう人はこちらをチェック↓
https://www.karadane.jp/articles/news/43271/
↓「ぬか床の栄養」に関してはこちらをチェック↓
https://www.karadane.jp/articles/news/43276/
解説:医師・料理研究家 河埜玲子
昆布や唐辛子を取り替えるタイミングは?
ANSWER:ぬか床のにおいが悪くなったら取り替えます
昆布はぬか床にうま味を加え、唐辛子は辛味づけと防腐作用のために使われます。
ぬか漬けのうま味が足りないときや味が薄く感じられたときは、昆布を取り替えるといいでしょう。
ぬか床から腐敗臭がするときは、雑菌の繁殖が疑われるので、新しい唐辛子を入れます。
ただし、唐辛子を入れすぎると辛味が強くなり、漬ける野菜によっては辛味が余計な場合もあるので、ぬか床の状態と味のバランスを確かめながら、時間を置いて1本ずつ加えたほうが無難です。
昆布や唐辛子を定期的に取り替えたいときは、お茶パックに入れて漬けると取り出しやすくなるので便利です。
他にもこのような食材を入れても美味しくなります。
1、山椒涼味が加わり、防腐作用もある。湯通しして水気を切って入れる
2、柚子皮を軽く湯がいて細かく刻んだものを入れると香りづけになる
3、干しシイタケ
うま味が加わるほかに、ぬか床の水分を減らすときも役立つ
ぬか床は素手でかき混ぜないとダメ?
ANSWER:素手でかき混ぜるのがベストです
手を洗って清潔なタオルで拭いてから、素手でぬか床をかき混ぜるのが理想的です。
人の手にも微生物がついているので、それがぬか床に加わることで家庭の味にもなります。
あかぎれなどの傷があるときやマニキュアを塗っているときは、ゴム手袋を使ってもかまいませんが、毎日ゴム手袋をつけてぬか床をかき混ぜていると、ゴム臭さが移ってしまいます。
同居している人がいる場合は、自分の代わりに素手でぬか床をかき混ぜてもらったほうがいいでしょう。手についている微生物が家庭の味になります。
最初からぬか床をちゃんと作れるか不安です
ANSWER:まずは市販のぬか漬けセットで試してみては
本格的なぬか床作りを始める前に、試しに少量だけ作って自信をつけたいと思っている人は多いでしょう。
また、ぬか床を作りはじめて、ようやく野菜を漬けられるようになるまで、夏場で10日から2週間、冬場なら1ヵ月以上かかることもあります。
もっと早く自分で作ったぬか漬けを食べたい、という要望も少なくないはずです。その場合は、市販のぬか漬けセットを利用してはいかがでしょう。ぬか漬けセットの中には、最初から発酵したぬか床が封入され、その日から使えて1ヵ月くらいで使い捨てするタイプもあれば、発酵したぬか床のほかに、容器や各種の風味づけ、足しぬかが封入されているタイプもあります。
ネット通販で調べれば種類も多く、発酵したぬか床だけなら1,000〜3,000円ほどで入手できるので、目的と予算に応じて選んでください。
Q&Aはこれで終わりです。
次回からは、ぬか漬けのレシピ集を紹介します。
写真:©️カラダネ/©︎AdobeStock
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